イベント・レポート

エーグル・レザン山岳マラソン

 スイスでは8月1日に「エーグル・レザン山岳マラソン」が開催され、スイス公文の生徒たちも多数参加しました。
距離にして約20キロ、標高約2000メートルまで登る過酷なレースです。
担当したブレイク先生によるコメント(日本語に翻訳)、および完走した生徒の感想をご紹介します。

■エーグル・レザン山岳マラソン
担当 ギャレス・ブレイク


 昨年度のターム5(4月~5月)に、エーグル−レザン山岳マラソンに参加を希望する40人以上の生徒とミーティングを実施しました。
 エーグル−レザン山岳マラソンはエーグル(標高402m)からベルヌース(標高2035m)へ登り、レザン(標高1315m)へ下る21kmのランニングレースです。
 150人 以上のランナーが参加し、4時間以内にゴールしなければなりません。
 ところどころに応援をしてくれる人たちがいてくれて、コース上にいくつか給水ポイントは ありますが、スタートしてからベルヌースの頂上に着くまでの16kmはずっと登りが続き、本当に過酷なレースです。
 ベルヌースに着いたら、次はレザンの ゴールまでひたすら山を下ります。

 そのため、ターム5におこなったミーティングでは、大切な2つのことを生徒たちに伝えました。
 このレースがどれだけ大変なものであるか。そしてトレーニングを今すぐに始めよということです。
 従って、夏休みの間、生徒たちは、それぞれの場所で、トレーニングを始めました。
 少しづつ走る距離をのばしたり、長い距離が走れるようスタミナをつけたりしたのです。

 夏休みを終えてスイス公文に戻ってから、トレーニングの難度があがりました。
 毎週月、木、日曜日にはレースのための練習に励みました。練習は大変なものでした。
 授業や部活の練習後である日中、夏の日差しの強いときに、実際のマラソンコースを走ったりしました。
 生徒たちは立派に練習をこなし、持久力をつけることができました。それはレース当日に証明されました。

 8月1日、31名の生徒と3名の教職員はエーグルのスタートラインに立ちました。そして、4時間後にはレザンでゴールしました。
 実際、このレースは4時間の時間制限がありますが、今年は久しぶりにスイス公文のランナー全てが制限時間内にゴールできました。
 最初にゴールをした生徒は11年生のT君で、タイムは2時間43分16秒でした。
 そしてそのほんの10秒後に12年生のランニングクラブのキャプテンでもあるO君がゴールしました。
 女子ではAさんが3時間25分16秒で一番目にゴールしました。
 この3名の生徒たちは非常に頑張っていました。今後、彼らのタイムを破るのは、なかなか大変なことでしょう。

 ゴールでは多くのレザンの人たち、そしてそれよりも多くのスイス公文の生徒たちが迎えてくれました。
 朝の8時から、最後のランナーがゴールする午後1時ころまでサポーターの生徒たちは応援をしてくれていました。
 コース上やゴールでの声援はとても素晴らしく、走り続ける原動力となりました。声援がなければ、もっと辛いものであったと思います。
 レースは挑戦しがいがあり、生徒たちが大きく成長する経験ともなっています。
 スイス公文の全てのランナーは心からサポートしてくれたみんなへ感謝しています。どうもありがとう。


03-03

■影を追いかけて
12年生(高3)男子


 今ここにいるのは、去年の悔しさがあったからかもしれません。今振り返れば、そう思います。
 あれは、昨年のターム2と3(秋学期)の間ぐらいの出来事でした。
 私は、これまで10年生、11年生とローザンヌマラソンに参加しました。昨年のその大会で私は、初めて負けました。
 それは、ライバルの足の速さに負けたわけではなく、自分自身に負けたのです。

 その大会後、私は、自分に自信を持てなくなり始めました。
 走るたびに、その負けた時の記憶が鮮明に蘇りとても苦しくなる日々が今年の夏まで続きました。
 私は、メンタルをコントロールすることの難しさを改めて実感しました。

 そして、夏休みも終わって新学期が始まり、すぐにエーグルレザンマラソンに向けての練習がスタートしました。
 そのときに私は、「自分自身と日々戦う走りをしよう」と考え方を変えました。
 これまでは、相手のことを意識しすぎるあまり焦って自分のペースをくずしていましたが、自分自身と戦い始めてからはもっと楽に走ることが出来るようになりました。

 そして迎えた本番、私の心はとても震えていました。
 なぜなら、今大会が私の復活戦になるのと同時にまた負けるのではという不安の二つの壁が同時に襲いかかってきたからです。
 そんな中、見つけた作戦が「自分の影と競争する」ことでした。それは、自分の影と追いかけっこをすることで自分を倒すという作戦です。

 結果は、下りの途中で足が攣ってしまって2位という結果になってしまいましたが、
 ぶれていた自分を倒すことができたので、次への良いきっかけになりました。
 今年はまだまだ大会があるのでさらに自分を超えます。そして、もっともっと強くなって卒業したいと思います。